きまぐれ日誌

　最近スズメバチに刺される事故がニュースで頻繁に伝えられている。
センターの事務所にも最近、かなり大型のスズメバチが侵入してきた。
ただでさえ虫があまり得意でないわたしは　“きゃ～！！”
　『大きな声を出したり動いたりすると刺されるヨ』　と、Ｙさん。
『じっとしてれば刺されないよ。自然に出て行くから』
平然とパソコンのキーボードをたたいている。
わたしはパソコンの前で半べそをかき、首をすくめて固まったまま。

は・早く出てって。

スズメバチは外へ出ようとしているが、蛍光灯にぶつかったり
窓にぶつかったり・・・。何度も何度も同じ事を繰り返している。
『バカだな～』という言葉が頭の中をよぎるが、
慌てて振り払う。だって、なんだか気持ちを読み取られそうな
気までしてくる。
頭の近くに飛んできた時は生きた心地がしなかった。
耳元で聞こえた羽音はまるでプロペラ機の様。

『こいつ、全然出て行かないな～』と言いながら外に出たＹさんは
手にスプレーを持ち戻ってくる。

は？サビ止めスプレー？！
　機械のサビ等を取って潤滑に動くようにするそれである。
『殺虫剤のスプレーでは効かないことがあるからね』
・・・で、でも・・・

スズメバチはサビ止めスプレーをかけられ落下。
裁ちバサミでチョキンと切られてしまった。
―お見事。

『かわいそう』　さっきまで恐くて泣きそうだったくせに。である

落ちたスズメバチを恐々覗き込む
顔は黄色と言うよりオレンジ色。昆虫というよりプラスチック製品のようだ。
　　　　　　　　　　
仮面ライダーみたい・・・　

その後もスズメバチは数回事務所を訪問してきた。
招かざる客である。